食事療法
2型糖尿病の治療において生活習慣の改善は重要です。特に体重がオーバーしている方にとって食事療法は欠かすことが出来ないものです。
食事で過剰なエネルギーを摂った場合、高血糖の原因となるだけでなく、余った糖は脂肪に変化して体に蓄積され、内臓肥満や脂肪肝の原因となります。肥大した脂肪細胞がインスリン抵抗性を高め、高血糖に拍車がかかるだけでなく、血圧や脂質の上昇を招きます。こうなると、ちょっとやそっとでは改善しなくなります。
食事療法では、自分の適正エネルギーの範囲内で、三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)をバランス良く摂ることが大切です。脂を控え、食物繊維の多い野菜、大豆製品、海藻、キノコをたくさん摂りましょう。さまざまな食品をまんべんなく摂るよう努めます。食事を抜く事はまとめ食いにつながり逆効果です。1日3食、ゆっくりよくかんで食べるようします。
また、最近話題の炭水化物(糖質)制限ダイエットは、患者さんによっては合わない場合もありますので、医師に相談の上で行うようにしましょう。
食事療法は単なる食事制限ではなく、適正な体重管理のために必要な栄養素を過不足なく摂るためのものです。どんな食事の摂り方が適しているのか、ご一緒に考えさせていただきます。